「見やすく、使いやすく、ためになる」サイトを
サービスとして提供したい
サゴーエンタープライズ(株)
代表取締役専務
小野晃司


小野晃司 Koji Ono
1966年 浜松市生まれ
1985年 県立浜松北高卒業(37回)
1989年 筑波大学卒業
1994年 ホフストラ大学経営学修士課程(M.B.A.)修了
1994年 サゴーエンタプライズ(株)入社
1997年 常務取締役TQM推進室室長
1999年 代表取締役専務

 

 インターネットとは?「人を惑わせるやっかいなモノ。決して便利ではな く便利になる可能性がある。だから整理してあげる必要があるんですよ」。浜松市のモール街を南に向かって歩くと、通りの中ほどにモールプラザ・サゴーがある。この建物の北側壁面に掲げてある、やけにデカいポスターを皆さんはご存じだろうか。実は最近このポスターにホームページのURLが記載されるようになった。そして、そのホームページの作者がこの人、小野晃司さんなのだった。


http://www.3535.co.jp

 
  なるほど、サゴーのサイトだから3535(サゴーサゴー)。「キー入力しやすいし、なによりも覚えやすいでしょう?でも、本当は sago.co.jpやsago.comを狙ってたんですけど、すでに使われていたんです。だから、”苦肉の策“というワケ」と小野さん。それが功を奏してかアクセスは順調な伸びを見せており、開設から大きな告知活動をしていないのにも関わらず、一日に100件以上のヒット数を稼いでいる。


  サゴーエンタプライズの専務である小野さんがホームページの制作を意識するようになったのは、今から六年前、インターネットを使い始めたころの話。当時、アメリカに住んでいた小野さんは、日本にインターネットが普及し始める以前からのヘビーなネット・ユーザーだったのだ。技術はもちろん独学。ホームページ作りのためのブックマークを作り、そこに知識やアイデアをコツコツと蓄積していった。「作らなくてはいけないと思う反面、中途半端なものはイヤだという気持ちも強くて。大げさに言えば、構想に四年。随分と時間がかかってしまいました。制作は二週間でしたけどね(笑)」。
 
 
  企業のサイトといえばビジネスを意識したおカタいイメージであることが多いのだが、このホームページはポータル系のやわらかい雰囲気。企業のトレードマークである真っ赤なハイビスカスがど真ん中に配置され、何やらリゾートっぽさまで漂っている。「僕自身が使いやすいことが基準なんです。例えば旅行の準備をする時なんて、目的地までの経路や電車の乗換え案内、ホテル検索、周辺地図などが一つのサイトで揃えば便利でしょう」。

 
  とはいっても、もちろん企業としての活用を忘れてはいない。例えば今年の企業説明会。ハガキと共にホームページ上でも参加を募集したところ、全体の約三分の一がインターネットからの応募だったという。「実際にお金を生むかどうかは別として、伝えたいことをじっくりと伝えることができるのがホームページの利点。サゴーはサービス業ですから、ビジネスよりもサービスを優先させました。使っていただいて ”便利だな“と感じてもらえることが制作者にとっての喜びですね」。なるほど、世のウェブマスター諸氏、初心忘るべからず!である。

 
  見やすく、使いやすく、ためになる―これが小野さんにとってのウェブ制作の基本。「この三拍子プラス、今後はいつでも、どこでもを加えていきたい。例えば、iモードとかね」。企業ページがつまらないなんてとんでもない。少なくともサゴーのページは面白くて、使えるんだから。

http://www.3535.co.jp